クレオパトラも愛した奇跡の宝石「ラストエリクサー」
文=雨露 智晶(Chiaki Uro)フリーライター
永遠の命を追求したクレオパトラと
ラストエリクサーの謎
「きみは究極の癒しと繁栄が、なにかわかる?」
そう私に問いかけてきたのは、友人のサマでした。
エジプト人の彼女とは、もう十数年来の付き合いです。
これを雑談か謎かけの類だろうと思っていた私は、気軽に「風呂」と答えました。
フリーライターとして世界中を飛び回る私にとって、湯船に浸かった瞬間に勝る癒しはありません。
するとサマは驚いたように「半分は正解かもしれない」と笑いました。
そう言われると、残る半分の正解が知りたくなります。
私の好奇心を見透かしたように、彼女は謎めく言葉を唱えました。
「すべての答えは、『ラストエリクサー』が知っている」
サマは
「『ラストエリクサー』こそ、初の中国統一を成し遂げた秦の始皇帝や、スペインの無敵艦隊を破ったイングランドのエリザベス一世、そして絶世の美女として知られる古代エジプトのクレオパトラすらも欲した神秘の鉱物だ」
と説明しました。
誰もが知る歴史上の偉人たちは、『ラストエリクサー』が秘めた奇跡の恩恵に与っていたというのです。
ただ、この話を聞いた私の頭に浮かんだのは「本当に?」という疑念でした。
世界に名を刻んだ権力者たちがこぞって求めた代物だというのなら、情報社会の現代で話題になっていてもおかしくありません。
けれど私は、その瞬間まで『ラストエリクサー』という名前を聞いたことがありませんでした。
なぜラストエリクサーの伝承は、巷で知られていないのか?
なぜ歴史上の偉人たちは、『ラストエリクサー』を求めたのか?
なぜサマは、『ラストエリクサー』の存在を私に明かしたのか?
そんな私の疑問に対する答えは、古代エジプトから現代に連綿と受け継がれる壮大な物語の中にありました。
今回は実在する神秘の鉱物、紀元前に生まれた秘宝『ラストエリクサー』をご紹介します。
『ラストエリクサー』とはなにか?

その正体は赤いルビー、青いサファイア、緑のエメラルドという三色の宝石に特別な儀式を施し、秘伝の精製方法で生み出される神秘の鉱物です。
入浴の際、『ラストエリクサー』と共に湯船へ浸かった者は「癒し」や「繁栄」、「ポテンシャルの開花」や「魂の調和」という恩恵が得られるという言い伝えがあります。
驚くべきことに私の友人サマは、祖母のマウ氏から『ラストエリクサー』の製法を受け継いだ当代の継承者でした。
この神秘的な力を宿した鉱物の製法は代々、女児にのみ受け継がれてきたそうです。
かつて彼女の家系はファラオに仕えており、クレオパトラに『ラストエリクサー』を献上したのもサマの遠い祖先だったという話を聞きました。
富や名声を欲する者から身を守るため、『ラストエリクサー』の精製者は長く身分を隠してきたそうです。
残念ながらサマの母親は早逝しており、現在『ラストエリクサー』の精製方法を受け継いでいる担い手は祖母のマウ氏とサマの二人しかいません。
またサマと夫のあいだに生まれた六人の子どもは全員が男児でした。
それを運命の啓示だと受け入れたサマとマウ氏は、技術の継承を断念したそうです。
精製工程が複雑な『ラストエリクサー』は、一度に生産できる数が限られています。
そのため、これまでは一部の権力者たちのみが独占してきました。
しかし技術が失われるいま、サマは最後に
「長い歴史の中で培われてきた神秘の鉱物を、もっと世の中に広めたい」
と考えたそうです。
そして長年の友人である私を信頼し、精製者の身分を明かすと共に、『ラストエリクサー』を預ける相手として白羽の矢を立ててくれました。
今回『ラストエリクサー』を謹製するのは祖母であるマウ氏となります。

今回販売する『ラストエリクサー』は
マウ氏が精製したものになる
偉人たちが求めた三色の宝石
まずは歴史を紐解きながら、その所有者たちが授かった奇跡の数々をご紹介します。
サマが最も熱心に話してくれた偉人は、古代エジプトを治めた女王クレオパトラです。
彼女は幼い頃、天からナイル川に向けて神々しい三本の光が差し込むという夢を見ました。
その輝きに導かれながら歩いていくと、『ラストエリクサー』を構成する原料のルビー、サファイア、エメラルドが宙に浮かぶ楽園に辿り着いたそうです。
その夢を女神イシスの思し召しだと確信したクレオパトラは、数人にのみ話をし、サマの祖先を含む家来に同じ輝きを秘めた宝石を探させました。
それがのちに誕生する、永遠の命を意味する『ラストエリクサー』、「ルビー」「サファイア」「エメラルド」だったのです。
『ラストエリクサー』の原料を手にした彼女は多くの者に畏敬の念を抱かせる心の強さと、鳥や草花すら魅了する圧倒的な美を手にし、国を統治したそうです。
他にも顔が膨れあがる奇病に苛まれたクレオパトラが、藁にもすがる想いで『ラストエリクサー』と共に入浴すると、どんな薬でも効果がなかった腫れがみるみるうちに治まり、浴場を出る頃にはすっかり回復していたという逸話も残っています。
また広大な帝国を築いたアレクサンドロス大王は、常に緑の宝石を帯びていました。
これは『ラストエリクサー』の原料であり、強さと支配の象徴とも呼ばれるエメラルドです。
彼が多くの難敵を打ち破り、征服王として名を馳せた背景には、エメラルドの力が働いていたからだとも伝わっています。
あるいは秦の始皇帝から不老不死の秘薬を持ち帰るように命じられた徐福にも、興味深い逸話があるそうです。
一般的には部下と共に帰らなかったといわれる徐福ですが、旅の果てに永遠の命を司る宝石を手に入れたという異説も存在します。
それは『ラストエリクサー』の原料であり、生命の象徴とも呼ばれるサファイアでした。
他にも映画や創作でお馴染みの錬金術師ニコラス・フラメルやクレオパトラと並ぶ美女と称された楊貴妃、インドの偉大な指導者マハラジャは『ラストエリクサー』の原料となるルビーを所持していたと言われており、その可能性を示す文献や絵画が残されています。
こうして時代や国境を越えた地に『ラストエリクサー』と思われる伝承が散見されるのは永遠や強さ、癒しを求める者にとって、この不思議な鉱物が必要不可欠な逸品だったからに違いありません。
一般的に各宝石自体にも特別な力があるとされておりますが、『ラストエリクサー』はそれぞれの宝石に対して長い年月をかけ神々の恩恵を施した上で、更には3つ揃うことで完成となります。
今回はサマの厚意で、原料となるルビー、サファイヤ、エメラルドの役割と、その複雑な謹製工程の一部を特別にご案内します。

『赤いルビー』は、太陽神ラーの恩恵を受けるため、精製者の一族しか知らない指定の場所に置くそうです。
風が当たらないように仕切りで囲い、何年間も太陽の光を浴びせたあと、亀裂が入らなかった場合のみ、そのルビーは『ラストエリクサー』の原料として使用が許されます。
古代エジプトにおいて、ルビーの赤は血液の色を表していると考えられていました。
そのためラストエリクサーに使われるルビーは「永遠の命」や「ポテンシャルの開花」という成長の力を秘めており、所有者に美しさを授けるといわれています。

『青いサファイア』は、原初の神ヌンの恩恵を受けるため、袋の中に入れたあと、精製者の一族しか知らない海の底に沈めるそうです。
何年間も水の中に置き、流されずに留まった場合のみ、そのサファイアは『ラストエリクサー』の原料として使用が許されます。
古代エジプトにおいて、サファイアの青色は天や海の恩恵だと考えられていました。
そのため『ラストエリクサー』に使われるサファイアは「無限」や「癒し」という高貴な力を秘めており、所有者に繁栄を授けるといわれています。

『緑のエメラルド』は、嵐の神セトゥの恩恵を受けるため、精製者の一族しか知らない木の下の中に埋めるそうです。
何年も眠りに就かせたあと、木に雷が落ちる瞬間、そのエメラルドは『ラストエリクサー』の原料として完成します。
古代エジプトにおいて、エメラルドの緑色は生命と豊饒の象徴だと考えられていました。
そのため『ラストエリクサー』に使われるエメラルドは「再生」や「永遠の若さ」という調和の力を秘めており、所有者に成功を授けるといわれています。
そして最後に3つの原料に『ラストエリクサー』の精製方法を受け継ぐものしか知らない特別な水を振りかけて完成します。
多くの権力者たちを虜にしてきた神秘の秘宝『ラストエリクサー』。
今回お届けする逸品は、サマの祖母であるマウ氏が手掛けた最後の精製物となります。
ぜひお手にとって、ご覧ください。
古代エジプトが育んだ神々の加護と恩恵が、あなたに幸福と良き未来をもたらしますように。
秘宝『ラストエリクサー』の効力
『ラストエリクサー』はルビー、サファイア、エメラルドの3つの宝石で構成され、入浴の際に、『ラストエリクサー』と一緒に湯船に浸かることで効力を得られるとされています。
「癒し」
身体、精神に調和を与え、ありとあらゆる平和をもたらします。
「繁栄」
現実世界においては所持者が求める交友関係が築かれ、精神世界においては高次元のエネルギーを受け取り所持者にあらゆる幸運が降り注ぐとされています。
「ポテンシャルの開花」
潜在能力を覚醒させ所持者を高次元へと導くとされています。
また女性は美しさ、男性は強さを手にするともいわれています。
「魂の調和」
『ラストエリクサー』と入浴することで心身共に浄化します。
また、疲労やストレスなどからくる魂の乱れを調和し、生まれた時同様の新鮮な姿を取り戻します。
2025年12月14日
