[ベトナム] 魂の絵“ティンジャー”②
━━ 霊界の家が現実を動かす ━━
チャソン村の庵で、私はナリ師の手になる一枚の絵を見せてもらった。
金や朱、群青の絵具で描かれた家の中のような図。
中心には光をたたえた窓があり、細い流線が門から外へと伸びている。
「これは“財の家”のひとつです」
ナリ師は静かに言った。
「人の心に通じる霊界の家を整えると、現実の流れも変わるのです」
それが“ティンジャー”の役割だという。
絵を飾ることで霊界の家と現世の家が共鳴し、
見えない風が通りはじめる——そんな不思議な現象を、
私は実際に耳にした。
━━ 見えない流れを変える絵 ━━
取材に同行していたカメラマン・ノムアド氏も、ティンジャーの力を間近で体験したひとりだ。
ナリ師との初対面のとき、彼女は突然こう言った。
「あなたの背後で、誰かが言葉を待っています」
後日、ノムアド氏が自宅の倉庫を整理すると、
古びた木箱の中から、曾祖母の弟にあたる人物の位牌が見つかった。
長く忘れられていたその位牌を供養した後、
彼はナリ師から一枚のティンジャーを受け取った。
それを飾ってまもなく、彼のもとへスピリチュアル関連の撮影依頼が相次ぎ、
仕事の幅が広がったという。
「目に見えない世界が、確かに動いた気がした」
彼は静かにそう言った。
━━ 財の巡りを呼び戻した男 ━━
ハノイ在住の50代男性・D氏。
長年営んできた貿易会社が不況で停滞し、資金繰りも厳しかった。
そんな折、友人の紹介でナリ師を訪ね、「財運のティンジャー」を依頼したという。
届いた絵は、金色の門が開いた家の図。
彼はそれを自宅の玄関に飾った。
「最初の数日は、何も変わらなかった。
でも、十日ほどたった夜、部屋の空気がふっと軽くなった気がした」
その翌週、数年来連絡のなかった取引先から連絡が入り、
大型案件の受注が決まった。
「偶然かもしれません。でも、あの絵が風を通してくれた気がする」
彼は笑ってそう語った。
━━ 悪縁を断ち切った青年 ━━
別の例を挙げよう。
中部の古都フエで工房を営む40代男性・T氏。
数年前から、なぜか不可解な事故や損失が続き、
彼は「自分の家に何か良くない気がある」と感じていたという。
ナリ師に相談したところ、
彼に授けられたのは「悪縁を断つティンジャー」だった。
届いた絵には、黒い糸を断ち切るような模様が描かれていた。
それを飾った夜、T氏は夢を見た。
古い家がゆっくりと崩れ落ち、
代わりに青い風が吹き抜ける夢。
目覚めたとき、不思議と肩の重みが消えていたそうだ。
数週間後、長年手を焼いていた取引トラブルが自然に解決。
「心の中の“古い家”が壊れた気がした」とT氏は語る。
━━ 信じる・信じないを越えて ━━
霊界の家を整えることで、現実の家が呼応する——。
科学的な証明はもちろんない。
だが、ティンジャーを手にした人々が口をそろえて言うのは、
「心の風通しが変わった」という実感だ。
ナリ師自身はこう語る。
「絵は霊を閉じこめるものではなく、霊と共に“流す”ものです」
見えない流れを描き出す絵——ティンジャー。
それは単なる芸術でも、護符でもない。
“魂の地図”とでも呼ぶべきものなのかもしれない。
私が庵を辞すとき、ナリ師は微笑んで言った。
「風があなたを導くでしょう。
でも、風は動いているときしか感じられません」
帰り道、森を抜ける風が、妙にやさしく頬を撫でた。
それが偶然の風か、それとも“霊界の息吹”だったのか。
いまも答えはわからない。
――では、次回。
新たな地へ。
【ティンジャーの販売ページはこちら】
https://shop.thesaurus-online.com/items/124309144
2025年12月14日


