[タイ] “ほほえみの国”のご利益アイテム②
【堀大河】世界!不思議探訪記
いまだ世に知られていない「宝具」を求めて訪ねたあまたの国々。そこで見て、聞いて、体験した出来事をつづる、スピリチュアルな探訪記です。
タイといえばこれ!というスピリチュアル・アイテム
さて、今回は“タイといえばこれ!”というスピリチュアル・アイテムのお話をします。すでにご存じの方も多いかもしれません。そう、「プラクルアン」です。
ブッダや高僧の像をはじめ、精霊やヒンドゥーの神々をかたどった護符で、その種類はじつにさまざまです。
素材は合金や粘土で、なかには貝の粉に薬草を混ぜたものや高僧の頭髪や遺骨を混ぜたものまであります。
元々プラクルアンは、お坊さんがじかに制作して開眼供養し、有縁の人に“貸し出す”ものです。
今もタイ国内のさまざまなお寺で、お坊さんによって作成され、開眼供養されています。
ですから、プラクルアンの功徳をはかるうえで重要なのは、どこのお寺で何というお坊さんが、いつ開眼したのかという点。
ご利益のあるお寺で、徳の高いお坊さんが開眼供養したプラクルアンはとても大きな力を発揮すると信じられているため、人々から珍重されます。
現代では、そうしたプラクルアンは高値で取引されています。多くのコレクターがおり、専門の雑誌まであるほどです。
日本でもプラクルアンを扱っているサイトがいくつかあります。高い物になると、300万円ほどで売られています。
スピリチュアル・アイテムの専門市場
さて、プラクルアンは本来、お寺で購入(借りる)ものですが、露店などでも扱われています。そうした露店とは別に、バンコクには専門の市場があります。「タープラチャン市場」です。
チャオプラヤー河に面する市場で、タイの最高峰の寺院ワット・マハータートユワラートランサリットのそばに広がっています。

多くの店がひしめき合い、手ごろな値段のものから高価なものまで、じつにさまざまプラクルアンを扱っています。
興味深いのは、「呪術道具」を扱っている店があること。
タイにはお坊さんやバラモンとは別に、民間信仰の系譜をひく呪術師がたくさんいます。そうした人たちのための道具なので、一般人が興味本位で手にするのはお勧めできません。
さて、プラクルアンの中に「クマントーン」と呼ばれる精霊をかたどったものがあります。「クマン」とは男児、「トーン」は腹を意味します。
じつはこの精霊、妊婦の腹から胎児を取り出し、それを 仏像にしたのが始まりなのです。
いわば「胎児の死体」を護符にしているわけですが、タイでは幸運をもたらすとして高い人気を誇ります。
ちなみに先ほどの呪術道具屋さんには、クマントーンの像も売られています。発祥を思うと、私は手もとに置いておきたくありません。
私もこの市場でプラクルアンをいくつか入手しました。ただ、その中には、かつて別の持ち主がいた可能性のあるものもあります。
気にしなければ、そのまま護符として持っていればいいのですが、私は「念」が残っているようで気になります。
そこで、プラクルアンの開眼供養で有名なワット・スタット・テープワラームというお寺で、特別に供養してもらいました。写真のプラクルアンはその一部です。
これら以外にもたくさんありましたが、有縁の人たちに譲ってしまいました。今、手もとにあるのは、写真の物を含めて10点ほど。これらも機会があればお譲りしたいと思っています。
ちなみに、ワット・スタット・テープワラームは前回お話ししたバムルンルアン沿いに建っており、「サオチンチャー」という大ブランコで有名です。
タイのスピリチュアル事情いかがだったでしょうか。
まだまだお話ししたいことはあります。
次の機会をお楽しみに。
2025年09月15日






